泌尿器科について
当院では、年齢や性別を問わず、幅広い患者さまの泌尿器系のお悩みに対応しています。
腎臓、膀胱、尿管、尿道、前立腺などに関連する問題のほか、「性病かも?」と思った際の性病検査・治療も可能です。
デリケートなお悩みについても安心してご相談いただけるよう、配慮した診察を心がけています。初めての方もどうぞ安心してご来院ください。
このような症状でお悩みはないですか?
排尿に関するお悩み
- 頻尿、排尿時の痛み、排尿困難、尿が漏れる
- 夜間のトイレの回数が多い、我慢ができない、尿に血が混じる など
女性のお悩み
- 力むと尿が漏れる、産後の排尿状態の変化、おりものの異常 など
男性のお悩み
- 性器に異常がみられる(腫れや痛みなど)、尿の勢いが弱くなる など
これらの症状以外にも気になることがありましたら、お気軽に受診してください。
代表的な疾患
尿もれ(尿失禁)
尿もれ(尿失禁)は、自分の意思に反して尿が漏れてしまう状態で、年齢や性別問わず悩まされることが多い症状です。女性の場合、出産や更年期、男性では前立腺の手術後に見られることが多く、筋力の低下も原因の一つです。
日常生活に支障をきたす場合もあり、治療法には薬物療法や骨盤底筋を鍛えるトレーニング、必要に応じて手術が行われます。
原因に応じた適切な診断と治療が重要となりますので、症状を放置せずにご相談ください。
頻尿
頻繁に尿意を感じ、昼夜問わずトイレに行く回数が増えるのが頻尿です。
通常、日中は5~6回が平均とされますが、昼間に8回以上、夜に2回以上トイレに行く場合は注意が必要です。膀胱炎や尿路結石、男性では前立腺肥大が原因となることが多く、女性では更年期以降に頻尿が増える傾向があります。また、糖尿病や精神疾患、脳疾患でも頻尿が見られることがあります。
頻尿は放置すると症状が悪化するため、早めにご相談ください。
膀胱炎
膀胱炎は、膀胱内に細菌が侵入して炎症を引き起こす病気で、特に女性に多く発生します。主な症状は排尿時の痛み、尿の濁り、頻尿などです。風邪のような軽い症状から始まり、無治療の場合は腎盂腎炎などの重症化もあり得ます。
一般的には抗生物質による治療が効果的ですが、再発しやすい場合は予防策として、排尿後の清潔保持や適度な水分摂取が推奨されます。早期の治療が重症化を防ぎますので、違和感を感じたらすぐに受診してください。
尿道炎
尿道炎は、尿道に炎症が起こる病気で、細菌やウイルスの感染が主な原因です。
特に、クラミジアや淋菌による感染が多く、性行為を介して感染することがあります。
男女ともに発症しますが、男性の場合は排尿時の痛みや膿のような分泌物がみられ、女性の場合は症状が軽く気づきにくいことがあります。放置すると、感染が膀胱や腎臓、前立腺に広がる恐れがあり、重症化する場合もあります。
治療は主に抗生物質を使用します。治療中は、性行為を控えることが推奨され、パートナーも同時に治療を受けることが重要です。また、症状が改善されても、治療を途中で中断すると再発や重症化のリスクがあるため、医師の指示に従って治療を完了させることが大切です。
尿路結石
尿路結石は、腎臓や尿管、膀胱、尿道に石ができる病気です。症状としては、激しい腰痛や腹痛、血尿、頻尿、尿の流れが悪くなるなどが挙げられます。結石が大きい場合、自然に排出されることは難しく、医療的な処置が必要になることがあります。
治療方法は、結石の大きさや位置に応じて異なり、自然排出を促す薬物療法や、体外衝撃波破砕術(ESWL)、内視鏡手術などがあります。
また、尿路結石は再発しやすいため、食生活の改善や水分摂取の増加などの予防も重要です。当院では、再発予防に向けたアドバイスも行っております。尿路結石が疑われる症状がある方は、早めの受診をおすすめします。
前立腺肥大症
前立腺は膀胱のすぐ下にある男性特有の臓器で、通常はクルミくらいの大きさです。前立腺肥大は、50歳以降の男性に多く見られる良性の前立腺の増大です。前立腺が尿道を圧迫し、排尿困難や頻尿、残尿感などの症状を引き起こします。
前立腺肥大自体は悪性ではありませんが、放置すると尿が全く出なくなる急性尿閉や腎機能の低下を引き起こすことがあります。治療は薬物療法や手術があり、症状や進行度に応じて選択します。
<前立腺肥大症の診断>
問診 | あなたの症状や排尿の様子を把握します。 |
直腸診 | 前立腺を指で触り、大きさや弾力などをみます。 |
超音波(エコー)検査 | 専用の機械で、前立腺の大きさや形などを正確に把握します。 |
血液検査 | 少量の採血を行い、前立腺癌でないことを調べます。 |
前立腺がん
前立腺がんは、高齢の男性に特に多く見られるがんの一つです。
初期段階ではほとんど自覚症状がないため、気づかれにくいことが多いです。しかし、進行すると排尿困難や血尿、またがんが骨に転移した場合、腰や背中、股関節の痛みが出ることがあります。
前立腺がんの診断には、血液検査(PSA検査)や直腸診、エコー検査が用いられます。特にPSA検査はがんの発見に効果的で、がんの進行度に応じて治療方法が選択されます。
治療には手術、放射線療法、ホルモン療法、またはこれらを組み合わせたものが用いられます。最近では、早期発見により治療の選択肢が増えており、特に手術の精度も向上しています。がんの進行度や患者さんの体力、年齢を考慮して最適な治療が選ばれるため、定期的な検診が重要です。
性感染症(STD)と性病検査について
性感染症(STD)は、性的接触によって感染する病気です。
梅毒や淋病、HIV(エイズ)はもちろん、クラミジア感染症やその他の感染症も、近年問題視されています。
性感染症はウイルスや細菌が原因となり、無症状の場合でも知らないうちにパートナーに感染を広げてしまうリスクがあるため、早期発見と早期治療が非常に重要です。
当院では、患者さまに安心して検査を受けていただけるよう、「痛み・恥ずかしさ」を感じさせない配慮をしております。
検査は、最新のPCR法を用い、尿や分泌物を採取するだけで簡単に行うことができます。痛みや不快感はほとんどありませんので、初めての方でも安心してご相談ください。
淋病
主に20〜30代の若年層に多く、女性では無症状であることが多いため、自覚がないまま感染が進行しやすい性感染症です。
女性では、不正出血や下腹部痛が現れることがあり、放置すると骨盤内感染症や不妊を引き起こす可能性があります。男性では排尿時の強い痛みや尿道からの膿が主な症状です。
治療にはセフェム系の抗生剤を使用します。約20%のケースでクラミジアとの混合感染が見られるため、的確な診断・治療が必要です。また、近年では抗生物質への耐性を持った淋菌が問題となっています。
クラミジア
日本で最も多く報告されている性感染症の一つで、特に若年層の女性に多く見られます。
女性は無症状の場合が多いものの、放置すると卵管炎や骨盤内炎症を引き起こし、不妊のリスクが高まるため注意が必要です。自覚症状がある場合は、おりものの異常や不正出血、下腹部の痛みが現れることがあります。男性では尿道からの分泌物や排尿時の痛みが主な症状です。
治療には一般的な抗生剤ではなく、テトラサイクリン系やニューキノロン系の抗生剤が有効です。日本では特に20代の若年層に感染が多く見られますが、無症状での感染が多いため、感染の疑いがある場合には早めに受診してください。
性感染症を予防するために
- 不特定多数との性行為は避け、信頼できるパートナーと関係を築きましょう。
- 性行為の前後はからだを清潔に保ちましょう。
- 性的接触時にコンドームを正しく使用しましょう。
症状がなくても感染リスクがある場合、またはパートナーが性感染症に感染している場合は、早めに検査を受けて適切な治療を受けることが大切です。「性病かも?」と思った際には一人で悩まず、お気軽に当院にご相談ください。